朝活研修医 小児科•総合診療

小児科, 総合診療科(家庭医療), アレルギー についてのブログ

アレルギー疾患療養指導士の勉強会④(牛乳アレルギーについて)

牛乳アレルギーについて 牛乳アレルギーの基礎 牛乳アレルギーのポイント 牛乳アレルギーの臨床病型 頻度 自然寛解率は高い ちなみに,完全除去よりも,少量でもいいので摂取を続けた方がよい。 牛乳の食物負荷試験 牛乳の主要アレルゲン 牛乳IgEのプロバビ…

アレルギー疾患療養指導士の勉強会③(鶏卵アレルギーについて)

鶏卵アレルギー 食物アレルギーの原因頻度 鶏卵アレルギーの発症予防についての提言 鶏卵アレルギーの食物負荷試験 鶏卵が関与するプロバビリティーカーブ 鶏卵アレルギーのポイント 自然緩解率が高い 卵白が原因 卵黄について 加熱で抗原性は低下する 副材…

アレルギー疾患療養指導士の勉強会②(食物経口負荷試験について)

食物負荷試験について 食物経口負荷試験のも定義と目的 食物負荷試験:海外と日本の違い リスク評価 医療機関の選択について 当院の食物経口負荷試験(概論) 食物負荷試験の総負荷量について 食物負荷試験の摂取間隔と分割方法 食物負荷試験の例 食物負荷試…

ジベルばら色粃糠疹(特徴,治療,小児例などの非定型について)

ジベルばら色粃糠疹の特徴(皮疹の性状や好発年齢) ヘラルドパッチ 特殊なジベルばら色粃糠疹(非定型や小児例など) ジベルばら色粃糠疹の鑑別診断 薬剤性のジベルばら色粃糠疹 ジベルばら色粃糠疹の治療

緩徐進行型1型糖尿病(自己抗体の検査をどうするか)

緩徐進行型1型糖尿病の抗体検査について 亜鉛トランスポーター8(ZnT8)抗体は, 抗 GAD 抗体や抗 IA-2 抗体, インスリン抗体と同じ膵島関連自己抗体 亜鉛トランスポーター8(ZnT8)抗体の測定は, 抗 IA-2 抗体, 抗 GAD 抗体, インスリン抗体が陰性である 1 型…

アレルギー疾患療養指導士の勉強会①(アレルギー総論)

私の勤務する県は、特に小児アレルギー診療に関わる医師が大変少ない状況です(片手で数えられるレベル)。院内のコメディカルスタッフにアレルギーに興味を持ってもらえるように、1年かけてアレルギー疾患療養指導士を育成します。院内勉強会を2週に1回のペ…

低身長の診断フローチャート

低身長の評価など、まとめ 身長が低いとは 低身長について 成長曲線について 成長率について 診断の進め方 低身長の診察 低身長の検査 低身長の原因 成長ホルモンについて 成長ホルモンの適応疾患 成長ホルモンの開始・終了基準 骨年齢について 頭部MRIにつ…

胆道気腫と門脈内ガスの区別

区別のポイント 胆道気腫 胆道系の処置後に生じるものが臨床的によく遭遇し、多くは病的意義が乏しい。 臨床的に注意を要するのは、胆のう炎の合併症として生じる胆嚢消化管瘻孔である。この場合、消化管内に移動した胆石による胆石イレウスを生じることが多…

ヘアーターニケット症候群(特徴や機序などについて)

ヘアーターニケット症候群は、体毛や糸が小児の手指や足趾に絡まることで絞扼を呈す病態。2006年時点で、海外は200件以上が報告されているが、国内の認知度は低く、検索しえた限り2021年時点でも国内報告は数例にとどまる。 急性虚血による組織壊死を起こし…

Case8. 眼球エコーの重要性. 左眼痛と複視を認める15歳([Ann Emerg Med. 2021;78:567)

症例:Ann Emerg Med. 2021;78:567 15歳の少年が、左眼痛と複視で受診した。痛みは眼球運動で悪化する。 眼球エコーで左眼(A):0.4mmの視神経乳頭隆起、5.4mmの視神経鞘径の拡大あり。右眼(B)は正常だった。 診断は? 視神経炎 眼底検査で左視神経乳頭浮…

Case7. 5年前から緩徐に増大する頭皮腫瘤 17歳男性(Am Fam Physician. 2021 Oct ;104(4):413-414.)

Growing Mass in an Adolescent - Photo Quiz - American Family Physician 11歳時に、頭皮のしこりに気づき、緩徐に増大した。出血や痛みはない。掻痒感あり。 17歳時、ポリープ状で14mm×12mmの腫瘤を主訴に受診した。 問題 次のうちどれが最も可能性の高い…

ラムネ瓶による舌外傷

ラムネ瓶による舌外傷 夏祭りでよく販売されている『ラムネ』 症例は、こどもがラムネ瓶の中の空気を吸い込んで、瓶の中を陰圧にして、瓶の口に舌を入れて遊んでいたところ抜けなくなったという事例です。 個人的に、コップやプリン・ゼリーのカップの中の空…

Case6. 両手指 PIP関節の側面のみ腫脹する17歳(J Pediatr 2021;236:316-317)

【病歴】生来健康な17歳男児。5年前から徐々に、両手指の側面が無症候性に腫脹した。 両手指(親指を除く)の近位指節間関節(PIP関節)の側面に軟部組織の腫脹あり。可動域制限なし。 【質問】診断は何ですか? A. Knuckle padsB. PachydermodactylyC. 肥厚…

気管支軟化症(診断基準や重症度、合併症について)

主に、 『ERS statement on tracheomalacia and bronchomalacia in children. European Respiratory Journal 2019 54: 1900382』から抜粋 【参考文献】 主にEuropean Respiratory Journal 2019 54: 1900382 小児耳鼻咽喉科 2017;38(3):282-290 Tracheomalaci…