朝活研修医(総合診療科、小児科)

九州で総合診療科・小児科をしながら地域中核病院で勤務する研修医のブログ

小児と成人の高カリウム血症の診断と治療管理②(検査と治療の総論)

【結論】

●日本国内の薬品名、保険記載の投与量などを勘案

 ⇒高K血症の検査・治療方法を下記にまとめた。使用は自己責任で・・・

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高K血症の治療

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高K血症の検査フローチャート

上記が大切なすべて。

不足分は、

drtasu.hatenadiary.jp

も参考。

 

下記からは参考文献からの引用で上記と一部重複する。

GFRおよびアルドステロン値に基づくアルゴリズム

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上記に従い原因検索を遂行。

緊急性の評価:バイタル測定、K値、心電図

鑑別のための情報:問診、eGFR、血ガス、逸脱酵素(ASTやLDH・CKなど)、尿中K、尿中Cre、レニン、アルドステロン

TTKG(尿浸透圧、血清浸透圧:Up to dateで最近は意味ないと記載 出すかは上級医と相談)

Pediatr Nephrol  2011 Mar; 26(3): 377–384. より

 

偽性高カリウム血症

明白な誘因がない場合に考慮する。溶血(毛細血管サンプリングなど)、白血球増加症、血小板増加症、採血管へのEDTA-2K混入、未分離血液の長期保存 で生じる

 

カリウム血症の検査

検査

鑑別診断

血球数

溶血性貧血、HUS、血小板増加症、感染症

血液ガス

アシドーシス

浸透圧

TTKG計算

Cre、BUN

腎不全

CK

横紋筋融解症

ALT

溶血、腫瘍崩壊

LDH

溶血、腫瘍崩壊

Glu、HbA1c

糖尿病

レニン、アルドステロン、アンギオテンシン

低レニン血性低アルドステロン、偽性アルドステロン症

血中コルチゾール

先天性副腎過形成

11βOH/21OH/17OHプロゲステロン

尿中K、Na、Cre

塩類漏出

尿中Alb

タンパク尿

TTKG

腎応答正常なら高K血症で高い(通常> 10)

高K血症時の不適切な低TTKGは

低アルドステロン症または腎尿細管欠損を示唆

 

カリウム血症の管理

Step1:原因評価、ECGモニタリング

 重度の高K血症またはECG変化があればICU入室

10%グルコン酸Ca投与(禁忌:ジゴキシン中毒、高カルシウム血症

 

Step2カリウム上昇の原因を排除

 薬剤、サプリメント、K含有量の多い食事を中止

 

Step3:細胞外空間へのカリウムシフト増加治療

 GI療法 電解質とGluモニタリングが必要

低血糖に注意し血糖値:10-15 mmol / lに維持を目指す

 β刺激薬 サルブタモールの低下効果は2時間後に1.6-1.7 mmol / lの平均減少。高カリウム血症を伴う非小児期早期腎における直腸カチオン交換樹脂よりも安全であり優れていることが示されている。

 

Step4カリウム排泄量を増加させる

 ループ利尿薬 腎機能残存例に用いる

 イオン交換樹脂 1-2時間後に効果発現、4-6時間持続する

 腎代替療法

 

治療薬剤について:

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参考文献:

・Up to date「Causes, Clinical manifestions, and evaluation of Hyperkalemia in Children」

・Pathogenesis, diagnosis and management of hyperkalemia. Pediatr Nephrol  2011 Mar; 26(3): 377–384.

・内科救急診療指針2016